取材記No.008
「積丹かぼちゃの収穫」に同行しました。(2012.8.31)
生活クラブ生協は北海道、積丹半島のJA新おたる積丹農作部会で栽培されているかぼちゃを、9月から12月の冬至まで取り組んでいます。積丹農作部会と生活クラブとの提携は30年、古くからのおつきあいのある産地です。夢都里路くらぶの企画として2年目の「かぼちゃ・馬鈴薯の収穫」が8月末に実施され、事務局が同行しました。今回の参加者は、男女合わせて5人です。集合場所の新千歳空港から小樽を経由して車で2時間半、生活クラブのたらこなどでおなじみの古平町を通り過ぎ、積丹町に着きました。
オリエンテーションで受け入れ農家の方々と顔合わせをした後、民泊させていただく農家4軒に分かれて午後の作業。
私がお世話になった松葉さんは、かぼちゃが主体で、他にジャガイモ、ミニトマト、そしてにんにくにも挑戦。かぼちゃの品種は、9月に出荷する「はまぐり」、きめ細かく、かぼちゃの神様と言われるが作りにくい「エムセブン」(11月出荷)、そして冬至用の「いかづち」の3種類です。
松葉さんはこれまでの日々をふり返りながら、話して下さいました。「秋だけでなく、冬至用のかぼちゃまで生活クラブに出荷できるようになって、出稼ぎすることなく生活も安定するようになりました。」そして「農薬をなるべく使わずに土づくりを試行錯誤して23年、苦しい時期も長かったですが、5年ほど前から堆肥を変えたことで、作物のできが良くなったことを実感、農業が楽しくなり、それを見て、3年前から息子が農業を継ぐことを決め、お嫁さんにも来てもらえました。」松葉さんのこだわりは、「いろいろなものをバランスよく使うことと、月の満ち干に合わせて作業をすること」だそうです。
私たちの初日の援農作業は、収穫したかぼちゃ(はまぐり)を出荷まで乾かすためにハウス内に積み上げる作業。2日目は、1週間から10日間乾かした後サイズ分けしたかぼちゃの箱詰め、ミニトマトの収穫(真っ赤に熟したものだけを収穫します)。午後からは、いよいよかぼちゃの収穫です。かぼちゃの葉と、雑草に覆われた畑の中からかぼちゃを探し、はさみで茎を切ってコンテナへ詰めます。
2日目の夜には、積丹の産物(短角牛、野菜、米、ホタテ、ブリ)のバーべキュー交流会を産地の皆さんが用意してくださり、受け入れ農家以外の方たちとも交流ができました。
最終日は、積丹観光後、千歳空港にて解散というスケジュールになりました。
忙しい時期の受け入れですが、「民泊」の宿泊提供も、昨年は2軒でしたが、今年は手を挙げてくれる農家も増え、また積丹町での「移住体験住宅」を使った今後の連携の申し出もいただき、「もっと作業をしたかった」という参加者の声も合わせて今後の企画内容に反映できればと思います。
積丹町は、距離的に遠いですが、生活クラブの提携産地として、今後も人や思いの行き来が続く良い関係が続けられるよう、お手伝いをしていきたいと思います。