取材記No.011

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「みかんの収穫とみかん缶原料みかんの皮むき」の下見!瀬戸内海に浮かぶ、周防大島に行きました(2013.10.24)

今年初めての企画となる、「みかんの収穫とみかん缶原料みかんの皮むき」企画の下見として、瀬戸内海に浮かぶ、山口県の周防大島に行きました。周防大島は、淡路島、小豆島に次ぐ瀬戸内海で3番目に大きい島で、本州の柳井市とは1976年に開通した大島大橋で結ばれています。主な産業はみかんで、釣り人のメッカでもあります。生活クラブとは、青果物の直接の提携はありませんが、組合員の間で定評のある「みかんジュース」「みかん缶」の原料みかんの産地です。
みかんは、1991年の牛肉・オレンジ自由化により、価格が低迷、特に加工用は輸入果汁が国産の7分の1のため、太刀打ちできなくなりました。周防大島でもかつて10万トンあったみかんが現在は、5分の1の2万トンになり、高齢化、後継者難により、耕作放棄地が多くなり、栽培をやめるた畑にはすぐに竹が繁殖し、荒れた農地が増えてきています。
日本果実工業(株)は、かつての山口県経済連が、農産加工品販売のために設立した会社で、「農家のために」という姿勢が基本です。
今、生活クラブで大変評判の高い、日本果実工業のSマークみかんジュースやみかん詰の原料となるみかん(生食用からはじかれた分)の原料が不足し、みかんジュースの通年供給が難しい状況となっています。そこで、今年から、周防大島のみかんの確保のために、組合員ができることを始めることになりました。
11月19日~21日の企画の内容は、1日目オリエンテーション、産地視察。2日目みかんの収穫。3日目缶詰工場でみかんの皮むき となっています。
今回の下見は、丁度台風の影響で雨天のため、瀬戸内海に浮かぶ島々は、あまりよく見ることができず、残念でした。
みかんの皮むきは、機械剥きでは、1台1日10t剥け、手剥きの場合は1人1日180kg。機械だけでは剥ききれないので、手剥き作業がどうしても必要ですが、人手の確保がだんだん困難となっている状況があります。21日には、パートの人たちが作業をしている部屋で一緒に皮むきをすることになります。みかんの皮は、ヘタのまわりに切れ目を入れて、剥いていくそうです。
訪問した時には、工場内では、缶詰用のブドウ(アレクサンドリア)の果肉の皮を手で剥き、中の種を手作業で1粒1粒丁寧に専用の道具で掻き取る作業をしていました。生活クラブでおなじみの、フルーツインゼリーのブドウも、このように丁寧に1粒1粒作業していることが想像でき、頭が下がる思いでした。

ゼリーに入れるブドウ(アレクサンドリア)の種は一粒一粒掻きとっていました!


果汁の自由化以降、次々と日本各地のみかんの加工工場が閉鎖されていきました。みかん産地にとって、加工に回せる規格外原料の受け入れは大変重要です。生食以外のみかんは受け入れがない場合、経費をかけて廃棄処理をするしかないからです。みかんの栽培を継続するためには、生食だけでなく、加工原料としての行き先があるということはセットです。
生活クラブの基本である、「食べ物を国内で作り続ける」ために、みかんも「まるごと」食べることがますます重要です。

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