No.541 広葉樹林の重要性と循環産業を再生させる試み「福島県阿武隈の里をウルシの里へ!植栽作業」

生産者名: 酒井産業(株)
日付:2025年4月9日(水)~4月11日(金)

準備された植栽地に植える場所の印付け、メジャーできちんと計測してペグを打ちました。
整然と植栽することで今後の草刈り等が楽になると聞きました。
まずその印のところに穴を開けてもらい、そこにスコップを使い、苗木の根の大きさに合わせて穴の大きさ深さを調整して、ピンクのリボンをつけた苗木を植えました。植え方はその場で教えてもらいました。

今回の苗木は大きかったので最初は苦労しましたが、後半はかなり慣れました。日頃使わない筋肉を使ったので少し筋肉痛になりました。小さな苗も少し植えましたが、こちらは開けてもらった穴にすぽっと入れて土をかけてポンポンと押さえるだけなので簡単でした。
ここに全部植えるのか~と思いましたが終わった後は整然と並ぶ苗木を見て達成感を味わいました。

原発後の山林の課題を実際に知ることができた。広葉樹林の重要性とそこに循環産業を再生させようとする試みが素晴らしい。国産の漆が少ないことも今回初めて知ることができた。
(福島、60代女性)

やや傾斜のある山地(前日までに植栽作業がしやすいよう、広い斜面を整備しておいて下さったようです)に、まず植栽するポイントをつけます。測量しながら等間隔に赤いリボンつきの杭のようなものを突き刺していきますが、これは木が成長した時の日当たりや管理などに重要とか。

続いて苗木の植栽です。この植栽を進めている方々に、苗木をどのように土中に植えていくかを実際に見せてもらいました。苗木の大きさや根の長さによりますが、地面に機械やスコップで深さ20~30センチほどの穴をあけてもらい、そこに苗木を入れます。土を戻し入れて、軽く苗木を上下させ空気を含ませます。さらに土をかぶせてから、足で軽く苗木の周りを踏みしめておきます。この繰り返しで赤いリボンの目印に沿って次々と植栽を進めていきました。

1日目はこの斜面の2/3を終えたでしょうか。2日目はほぼ午前中に残りの植栽が終わりました。
山間の斜面いっぱい、苗木に結ばれた赤いリボンが風に舞っているのを見ると、この苗木が天候や山の動物たちに負けずに、ウルシの木として何とか元気で育ってほしいと願うばかりでした。

酒井慶太郎さんをはじめ、一般社団法人「阿武隈牛の背ウルシぷろじぇくと」の4人の方々が細やかに計画・準備してくださっていたので、植栽そのものはスムーズに進んだと思います。また参加した女性3人のために、トイレ休憩に気を遣っていただいたことも感謝です。

1日目、2日目の夜には「ぷろじぇくと」のお1人・田嶋雅巳監督によるドキュメンタリー映画「失われた春 シイタケの教え」上映やこれまでの植栽経過説明なども伺いました。
原発事故後の阿武隈山地の現状を知って愕然としましたが、こうして耕作放棄地に植栽することで、いつか自然の豊かな力が蘇るはず。小さな1歩ずつですが、続けていってほしいものです。そのためにも、この現実を若い人たちに広く伝え、さらに植栽活動が活発に進むようにと願います。
(東京、70代女性)

以前牧草地であったところに、うるしを植栽しました。
原発事故のために農業ができなくなり耕作放棄地になったところへ、うるしを植え、十数年の年月をかけ、山を自然に返すと同時に過疎化していく地域の生業を作ろうとする壮大な希望に共感しながら作業を行うことができる喜びを感じました。
作業する場所が山ということで、トイレの問題があります。(特に女性)これを何とか解決すれば、より参加しやすくなるのではないかと思います。
(福島、60代女性)

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