No.444 紀伊半島版、地域が連携して働き、生きていく、熱い姿勢に圧倒「ちょっと来て見てみ、紀伊半島 梅・森・みかん」

紀伊半島地域協議会(奈良県、和歌山県)
2022年 6月3日(金)~6月5日(日)

小梅の収穫。林業と醸造見学。みかん畑の草取りと摘果を行いました。生産者側のこだわりや苦労希望を知ることが出来ました。色々な生産者のところを巡ることができたのはよかったのですが、作業時間が短くしか貢献出来なかったのは心残りです。(東京、50代女性)

「紀伊半島地域協議会」について知りたくて参加しました。コロナで直接生産者と会える機会が暫くなかったのですが、夢都里路くらぶに参加して、久しぶりに直接会ってお話が出来て、うれしかったです。作業体験あり、見学あり、観光あり、夜は交流会で、もりだくさんでミニ庄内交流会のようでした。生産者の方がどれだけ大変な苦労をして作ってくださっているのか改めて知り、感謝の気持ちでいっぱいです。高齢化、人口減少による後継者不足、地球温暖化の影響に対して、地域で繋がって、いろいろと考えていらっしゃるのがよく分かりました。戻ってからは、他の組合員に見たこと、体験したことを伝えています。また、機会があれば伺いたいです。ありがとうございました。(埼玉、50代女性)

作業は少なく、初日、小梅の収穫。3日目はみかんの1次摘果を行いました。初めて林業現場に行かせてもらったことが印象に残っています。現場見学や援農作業など、短い時間に盛り沢山で、時間に追われてるかんじでした。作業しながらでも学ぶことは多いと思っています。農作業が好きな私としてはもっと作業したかったです。(兵庫、60代女性)

1日目 王隠堂農園 小梅の収穫作業 みんなで1本まるごと収穫作業を目標を持って作業しました。240kg達成しました。
夕飯は王隠堂農園の山の上のテラスエリアでバーベキュー。王隠堂農園代表から話しを聞きながら交流しました。
2日目
吉野ヒノキ、スギの山へ 50年ものの檜の伐採を見学。林業作業について説明を受けた。50年から100年それ以上の木を保存しながら、環境保全に努めていることがわかりました。木を活かした材の開発ができたらいいです。沖縄県首里城の復旧に使用する吉野ヒノキを見学した。夕方からは紀伊半島協議会の生産者と意見交換会しました。
3日目
和歌山県みかんの摘果作業 KARP 説明を受け作業開始
作業時間は1時間程度でした
生産現場を見て、知ることができた。生産者から生産の現状について話を聞くことができた。みかん畑の摘果作業はもう少しやりたかった。(神奈川、50代女性)

援農の視点からだけではなく、山に入っての林業見学や酒造メーカーにて酒蔵を見学することができ、頭だけではなく五感を使ってより現状を理解することができたことが良かったです。
印象に残った点は、①植林された山を放置しているとどのような結果になるのかを実際の目で見て、豊永林業さんの取り組みがどのくらい重要なことか理解することができたこと。②吉野の山で伐採した杉などで美吉野醸造さんは杉樽として利用。さらに地元のコメ農家さんと提携して酒作りを行うなど、一見すると関係のないような業種もつながりが見えたことが印象に残った。美吉野醸造さんのこだわりの酒作りにも感銘。③豊永林業さんの話を伺い、杉やヒノキの流通の複雑さが私たちから国産の木材を遠い存在させているように痛感した。もっとシンプルな流通の方法を取っていけたら国産材木を手軽に使うことができるように思った。また、消費者も安価であれば何でもいいという考え方を変えていかないといけないという気持ちも持った。(大阪、60代女性)

紀伊半島地域協議会の皆さんにとっても協議会全体で受けるのは初めての試みということで、協議を重ねて時間、労力、お金を使って受け入れてくださったことが伝わってきて感謝の思いでいっぱいです。
 小梅の収穫とミカンの摘果作業は初めてのこともあって面白く、もっとさせていただきたいと思いました。初日の夕食は天地のテラスという素晴らしいロケーションの場所で、王隠堂さんの若い従業員の方たちや協議会メンバーの方たちとお話しできたことが印象深かったです。王隠堂さんからは産地の高齢化や異常気象などの影響を受けながらも、生産者を守りながら若者も働ける環境を整えていることを伺いました。お話した若い従業員の方たちは、大阪など都会で働いたのち「リアルな仕事をしたい」とこちらで就労していることなど、農業の大変さとともに未来への希望も感じられました。
 それは豊永林業さんでも同様で、若い方が林業にやりがいを見出して働いているというお話を伺いました。一方、ウルグアイラウンドで木材の関税が真っ先に撤廃されたことによって、森がお金を生み出せなくなった結果、手入れがされない放置林が増えて地面がやせ、豪雨が降ると地すべりが起きたり、倒木が河川をふさいで大規模な洪水が起きてきたというお話も聞きました。まずい国策が災害にまでつながっている現実を今まで知らなかったことに愕然としました。そんな中でも吉野杉や檜の森を健全に保つために行っている、道を築き、間伐や木材を運び出す作業の一端を見せていただけて、林業の大切さを伺えたのは大変印象に残りました。もっと広く特に若者に知ってもらいたいと思いました。
美吉野醸造さんでは、室町時代の水酛製法を復活させたお酒などの説明とともに試飲もさせていただき、酒造りにかける熱い思いが伝わってきました。また、酒米も山田錦よりも背が低く倒伏しにくい吟のさとを生産者に作ってもらい収量をあげ、全量買い取りで生産者を守っているということでした。オルトさんポタジェさんでも同様に全量買い取りがされており、地域が連携して経済活動を進め、ローカルSDGsに取り組む紀伊半島地域協議会の姿勢がこうしたことにも貫かれているんだと感じました。
また、参加者の皆さんとの3日間の共同生活も楽しく、いろいろと情報交換できたことも良かった点です。(東京、60代女性)

今まで、直接話を伺う機会が殆どなかった、林業に携わる方や酒蔵で杜氏を務める方の情熱あふれる話を伺うことができました。大切に育てた吉野杉や檜が産地では、想像を超えて安価なことに驚くと共に、林業が置かれている状況の理解が深まったこと。吉野の米、酒蔵の酵母、吉野杉の桶等、徹底して地元産の原材料で独自の酒造りに取り組む姿勢に触れたこと。また、作業と交流を通して農産物生産者の皆さんが、生活クラブの要求水準を満たすことに誇りをもって取り組んでいる様子や生産者同士の共生を模索している様子を感じることができたこと等。
私は、今回初参加でしたが、他の参加者の皆さんから過去に参加したプログラムの経験談を聞けたことも良かった点の一つです。主目的の「交流」は十分に達成できたと思います。
小梅の収穫、みかんの摘果作業は、どちらも初めての経験でしたが、丁寧に指導していただいたので、微力ながら貢献できていれば嬉しく思います。
説明してくださる生産者の皆さん誰もが、熱い想いを語ってくださったことが印象的です。移動する車の中でのお話、現場での解説、交流会での意見交換等、皆さんが積極的にかかわる姿勢に圧倒されました。また、説明される際、数字を引用されることが多かったことも印象に残っています。(千葉、60代男性)

小梅の収穫、ミカン畑の草取り,摘果をしました。生産者の皆様の熱意を感じました。(愛知、50代女性)

≪受け入れ生産者の声≫
今回の初めてのケースでは、「知ってもらう、見てもらう」を中心に実施したので、そのことでは一応の成果を挙げられたと感じています。参加された組合員様が援農をすることにこだわって参加された方もおられ、援農をメインに設定をしなかったことと、十分な時間を取れなかったことで少し不満があったのではと感じています。今後は何に主眼を置くか(援農、体験・交流、研修)をより明確にして、夢都里路くらぶの事務局とも相談しながら、出来るところから取り組んでいきます。
(紀伊半島地域協議会 森本佳秀さん)

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